2007年9月6日木曜日

「家具は、安くなったか?」

昨日は、東京に家具の仕入に行き、ブログを書けませんでした。
近年、世間に安く出回っている家具は、バブルの時代のころまでの商品とはまるっきし違う商品が、かなり多く見うけられます。
不況になり、「安いが1番」の風潮が、家具の世界にも蔓延した結果です。
コスト削減・低価格が、天下をとったように正義とされ、この業界も、低賃金・低材料を求めて、海外を目指したものです。
東南アジア・中国で、目的は、達成されたかになりましたが、他の産業と違い、全てを海外で賄うため、他の産業(自動車・電機のように、主要部品は日本から輸出)と異なり、良質の人材・材料などの確保が難しく、結果として、「国内の良品製造メーカーの倒産・廃業・生産規模縮小」と、「価格が安くなった」ということだけがのこってしまいました。
家具は、一生物だとか、永く使えるというイメージは、一部の良質商品以外には、求めることができなくなりました。
家具は、人の生活に必要な消費財でもありますが、生活の証でもある文化の面ももち合わせています。
世界の先進国である日本では、戦後、日本経済新聞社の「暮のボーナスで買いたいものアンケート」で、TV・車などが時代時代で掲載されましたが、ただの1度も家具が載ったことはありませんでした。
昨年、確か上海だったと思いますが、「お金が入ったら何が買いたいか」というアンケートのベスト3に「家具」が入っていました。
大型プラズマTVが売れ、高級車が走る日本ですが、家具を扱う者として、情けないような家具ばかりでない、良質の家具にも人の目が向けられたらと思います。
「違いがわかる、大人の味・・・」というコピーがありますが、まさに「違いがわかる、大人の家具・・・」も無ければならないと思います。

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