2008年4月23日水曜日

「絶滅希少家具?」

「絶滅希少動物、植物」という言葉は、きいたことがあるでしょう。
実は、家具にも、絶滅しそうなものがでてきました。
いくらでもお金をだすなら兎も角、ほどほどの価格で手に入れるとしたら、無い商品が、ではじめました。
ここのところの売れゆきの悪さで、生産中止、倒産が続き、伝統的な手法、技術で手数のかかる商品が、市場から無くなって来ました。
「猫脚・孔雀張り・・・」などの家具の技法も後継者と市場縮小で生産されのなくなってきました。
安いばかりで、できの悪い輸入品の家具ばかりが目立ち、本来の家具の良さを永い年月を経て培ってきた技法が失われようとしています。
家具を含めた工芸品は、1人の人間で作るものではなく、いろいろな職種の人たちによって共同作業で作り出すものです。
職人さんの高齢化もありますが、倒産などにより、職人が散りじりになってしまえば、もう、その商品は、作れなくなってしまいます。
味わいのある、確立したスタイルの家具が、手に入らなくなる時代が、まじかに迫っています。
寂しいことです。
国が、ずっと昔になりましたが、全国で「伝統工芸品」の指定をしたことがあります。
輪島塗・加茂の桐箪笥・高松の漆工芸・・・
この時に、お付き合いをしていた会社の社長さんに、「伝統工芸の指定、おめでとうございます。」
と、挨拶したら、その社長が、「社長、こんなものに指定されたということは、なくなっちゃうから、国が面倒を見てやるてことだよ。我々が、作るものは、実用の道具だよ。国に食べさせてもらうような事業は、もうおしまいだっていってる様なものだよ。情けないね。」
て、言っていたのを思い出します。
「時代が変わったのだから・・・」と、言ってしまえば、それまで。
家電品やゲーム機が、飛ぶように売れていますが、あれは、機能を買うものでしょう。
買った商品の良さを味わうものではありません。
是非、いい家具が、これからも手に入りつづけるように、家具を買ってください。

0 件のコメント: