2007年10月16日火曜日

「食料需給率40%」

昨日、NHKで「米の問題」を特集していた。最近の日本の食糧自給率は、40%ほどだと言う。
欧米先進国でも、主食の自給率は、ほぼ100%だというのに、これでいいのだろうか?
先日も、新聞か何かで「希少金属の偏在(金属によっては、90%が、中国)」のことが、でていました。
この金属類なしには、今の先端エレクトロニクス産業は、成り立たないのだそうです。
昨日のTVでも、「農産物は、安い海外からいくらでも買える。日本は、工業製品を輸出して、農産物を輸入すればいい」と、昔、中学校の社会科で習ったようなことを、暢気に言う人もいます。
前にも書きました瀬島龍三さんの本に、「日清・日露は、欧米列強のアジア進出に対抗する防衛戦争」
であり、「太平洋戦争に進んでいったのは、世界大恐慌後の、ブロック経済の下、増える人口と食料、資源、特に、エネルギーの不足を、大陸進出のかたちで、確保、解決しようとした結果(政治・外交にプロセスに間違いがあったそうだが)」だと言う。
これは知らなかったが、日本が、満州に進出して、食料の40%位、石油は、無かったが、石炭も需要をまかなうだけのものを確保したそうで、しかも、満州移民の形で人口問題の解決にもなっていた。
我々は、現代、物に溢れ、停電(子供のころにはありました)もない暮らしの中にいます。
昭和の始めの時代は、今の人にはとても想像できないでしょう。
俺の爺さんが、時々、ぽつりと言った言葉を覚えています。
「昭和6年が、一番、ひどかった」「12歳位の子供を連れてきて、飯を食わせてくれればいい・・・と、言って、置いていってしまう」「住み込みの従業員と、キャベツにソースをかけてめしを食った」
今では、死語になってわかる人は、少なくいでしょうが、「女衒」という、言葉と人がいました。
2.26事件も起こるわけです。
この辺でも、こんな状態ですから、当時の東北は、冷害もあったらしいし、厳しかったでしょう。
現在、日本のエネルギーの大半を輸入に頼り、食料も輸入に頼り、自慢の先端産業の希少金属もほぼ全量輸入にたよっています。
埋蔵資源の限界が見えてきた石油が、値上りし、プーシキン率いるロシアが、豊富な資源を切札に台頭し、中国の躍進が、世界の穀物相場を押し上げ、世界人口の増大し、ひょっとすると、自国を守るために、昔のブロック経済が、また、おこるかもしれない。
これは、昭和の始めに似ていない?
世界恐慌の教訓から、また、恐慌が起こる事は無いかもしれないが、もしかして・・・?
お隣の韓国も日本と同じような、資源の無い国ですが、食料はどうなっているのだろ。
政治家の方は、是非、昭和の始めの間違いを繰り返さないようにお願いしたいものです。
なにやら、憲法改正だの、自衛隊の自衛省への格上げだの(国防省にしたほうがいいのでは)威勢のいい言動が、多くなってきています。
腹が空くと、人は、なんでもやっちゃいます。
お腹の満たされた人間には、ヒューマニズムだとか、倫理だとかの能書きをたれて、この気持ちがわからないでしょう、それが怖い。
食料の確保は、国と国民を守る、最低条件で、且つ、最優先、最大条件ではないでしょうか?

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