2007年10月17日水曜日

「メーカー廃業」

昨日、取引先の社員が来て、「社長、××メーカーが、廃業するって知ってます?」と、いってきた。
「どっからきいたの?」、「取引先のデパート問屋の社長」「???」
思わず、返事ができない。
聞いてはいないが、あってもおかしくない、いや、もしかしたら・・・。
我々の業界は、工場生産とはいっても、たかが知れている。
1ロット、100本も作れば、量産品の内、それでも、ここ近年は、ままならないで、減産状態。
一般的なメーカーでは、そんな数量は、とても作っていられない。
だが、いくら売れないとはいっても、最低限のロットはこなさないと、とてつもなく高い価格になってしまう。
ここにきての売れ行きの悪さでは、生産調整も限界にきている状態で、在庫の山をみれば、やめたくなってもおかしくはない。
得に、少し高い商品を作っていれば、寝ている在庫の資金もかかり、最近の資材高騰で、欠損の状態では、ひょっとしたら・・・と、思ってしまう。
この十数年、いくつもの良い家具を作っていたメーカーが、倒産、廃業に追い込まれた。
一時は、この状態では、良い商品を扱おうにもメーカーが無くなってどうしょも無くなるのでは?・・・と、考える時期も有りました。
今、この業界では、「安かろう・・・」が、大手を振って、でかい顔をしています。
ほんとに技術をもって、味わいのある家具を作れるところが少なくなっています。
この業界は、会社が大きいからいい物を作っている訳ではありません。
作る商品の品質、作る商品レベル、作る商品の種類で、材料も機械も人も違うのです。
高級品は、良い材料と、高性能の機械と、熟練した職人によって作られます。
中国から入ってきた安い家具が、いかにも、お得のような顔をして売られていますが、やはり品質はいいという評価は無理、価格なりです。
それは、それで、いいと思う人が、お買いになればいいことですが、いい品と比較しての問題で、我々は、お客様がどう思われようが、プロとして、きちんとした商品をご覧に入れなければなりません。
そんな状態の今、「またかよ・・・辞めちゃうのかよ?」と、思うのも不思議ではないのです。
今日、そのメーカーに電話を入れました。
「誰、そんな噂を流しているの・・・、内は、やめないよ。もし、そんなことがあるなら、お宅には、すぐに連絡を入れるよ。」
との、力強いお言葉。
そうであってほしい・・・でも、心の隅に、ぬぐえない不安、ひょっとしたら?

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